新たな身体測定の項目 髪長測定
ある学校の身体測定で新たにこんな項目が追加された。
髪長(はっちょう)測定だ。そう、髪の長さを測定するのである。
そして校則の範囲外の髪長(はっちょう)の生徒には、罰を与える。
これは頭髪検査に精密な長さの測定が加わっただけ。ではない。
この長さの範囲が独特なのだ。
「全員40センチ以上」
長くなくてはならないのだ。
この学校の最上階には老人ホームがついている。
この学校にエレベーターはない。
この学校の生徒の人数は90人。
この学校から36メートル離れたところには緊急事態が起きたときに避難する建物がある。
この学校の校長が、髪長(はっちょう)を調べる訳を取材で語った。
ひととおりの説明が終わった後、記者のうちの一人がこんな提案をした。
「それなら髪の長さだけではなく、強度も調べたらどうですか」
記者たちは全員、笑い出したという。
*この物語はフィクションです。
【作者より】
いかがだったでしょうか。
何のことかよく分からなかったヨ という方へ。
文章中に出てくる数字を使って、校長先生はどのような説明をしたのか考えてみよう。
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スター&コメントも待ってるべ。
【ふしぎ】境界線のお話
今日はこっぺ神社に1700人もの人が訪れました!
「多いな。多いよ。」
今日はこっぺ神社に48人の人が訪れました。
「少ないな。少ないよ。」
本日の東京都の新規感染者数は1202人でした。
「多いな。多いよ。」
本日の東京都の新規感染者数は178人です。
「少ないな。少ないよ。」
この家の家賃は16万よ。
「高いな。高いよ。」
この家の家賃は4万よ。
「安いな。安いよ。」
これらの反応の違いは各々の値の大きさの違いによって生じるが、ではこの境界線はどこだろう。
初めの神社の話であれば何人以上で「多い」と感じ、何人以下で「少ない」と感じるのだろうか。
「うわぁ痛々しい」と誰かの傷を見て言うとき、どこまで傷が浅くなれば反応が変わるのだろうか。
「そうでもないね」というときもあるのだから境界線はどこかに存在するはずだ。
見えない。分からない。
「幸せだなぁ」と「不幸だなぁ」の境界線はどこにあるだろう。
「暇」と「忙しい」の境界線は?
分からない。分からない。
今回はそんなふしぎな境界線のお話でした。
証明ができないものは放っておこう 【ひとこと】
だって時間がもったいないもん。
生きることは目的であり手段ではない。よって「何のために生きるか」と問うのは誤りである。
ども、こっぺだ。
今回は「生きることの目的」という誰しもが考えるテーマについてのこっぺの意見を提示していく。「生きる目的とはなにか」を議論する前に、まずは「生きることに目的はあるか」の議論をする。
Ronten 生きることに目的はあるか
単刀直入に言うと、僕の考えは「生きることに目的はない」だ。
なぜなら、生きることは元来、生物にとって目的だったはずだからだ。
生きとし生けるもの、生物にとって生きることは最高次の目的である。
そして「何のために?」という目的を問う質問ができるのは、その対象が手段のときだけだ。
そして、目的は手段になりえず、目的に目的がある場合それはその次の目的を達成するための手段である。
理解しがたいかもしれないので簡潔にまとめると
最高次の目的に目的はない
ということである。
概念のみでの説明は飲み込みにくいので、具体例を挙げる。
illustration 最高次の目的に目的はない
記者がストレッチをするマラソンランナーに質問をする。
記者「何のためにストレッチしているんですか」
ランナー「いい走りをするためですよ」
記者「何のためにいい走りをするんですか」
ランナー「そりゃ早くゴールするためですよ」
記者「何のために早くゴールするんですか」
ランナー「それは、応援してくれる人の期待に応えたり、達成感を得るためですよ」
記者「何のために人の期待に応えたり、達成感を得るんですか」
ランナー「えぇと、期待に応えることができるって嬉しいじゃないですか」
記者「何のために嬉しさとか達成感を得るんですか」
ランナー「えぇっと、それは、、、それに目的はないですよ」
「なんてしつこい記者なんだ」ランナーはそう思ったに違いないですねw。それは置いといて。
つまりランナーは喜びを得るために走っているのである。
だから、「何のために喜びを得るか」という問いの答えはないし、その質問自体が誤りなんです。
Answer 「何のために生きるか」と問うのは誤り
初めに述べたように、生きることは生物にとって最高次の目的だと思うので、生きることに目的はないし、生きる目的はない これが僕の答えです。
ご視聴ありがと。
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「絵が下手」は特技になる
ども、絵が下手な こっぺです。
小学生のころは絵で金賞とか取ってたんですけどね。。
さて、本題にいきましょう。今回のテーマはこちらです。
「絵が下手」は特技になる
絵って、勉強すればうまくなれるんですよ。
って考えると、「絵が上手」ってのは誰でも手にできるものなんですよね。
だから逆に「生まれてこの方 絵が下手です」っていう人には価値があると思います。
加えて、へたっぴな絵って面白いじゃないですか。
だから「絵が下手」は特技になる。そう思いました。
こっぺ作
明こけとおよめろ!
新年1発目の~~~
ども、こっぺです。
明こけとおよめろ!
というわけで2020年の成果を発表するべ!
まずブログの設立日が11月6日。たしか熱で学校を休んだ日に設立したんだよなw。
投稿数が40。累計アクセス数が700弱。
いやぁ素直にこんなに見てもらえると思っていませんでしたね~。
投稿し始めはいろんな種類の記事を書いてましたね~。
12月に入ってからは、ボードゲーム「DiXit」のカードの物語を創造するというプロジェクトが始まりました。そこからは記事の内容も定まってきました。
そしてアクセス数が急に跳ね上がったのはこの記事をあげてからですね。
この記事まえとあとで、1日のアクセス数がぜんぜん変わりましたね。
この作品は自分の自信作ですね、間違いなく。
他にも、自信作じゃ!という作品ベストスリーを紹介するべ。
ぜひ手に取って読んでみてください!
2021年も、ブログを毎日あげていきますので(途中長期休業有)読んでいただければ幸いです。
よいお年を!
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「こころ」を作る科学者
長年の研究によって、科学者ベネヒルはついに「こころ」のレシピを完成させた。
彼には共に心の研究をする仲間が2人いた。
しかし、その2人は実験の途中で命を落としてしまった。
ただ、ベネヒルはさほど悲しまなかった。
ほぼ毎日のように顔を合わせていた仲間が亡くなったことよりも、「こころ」を作ることに無我夢中だったのだ。
ベネヒルは寝る間も惜しんで、ろうそく一本の灯りを頼りに心の作り方を研究した。
彼は今日もその薄暗い研究室の中で、ひとり、黙々と作業をしている。
そして、彼にとって今日は特別な日だ。
なぜなら、そのレシピが、心のレシピが、完成したからだ。
ただ、ベネヒルはさほど喜んでいない。
そしていざ、仲間とともに作りあげたそのレシピ通りに、実験を始める。
工程は半分のところまできた。順調だ。
長年、15年以上を捧げてきた研究に、終止符を打つ。
ただ、ベネヒルはさほどドキドキしていない。
液体と液体が奇妙な音を立てながら混ぜ合わさる。
そしてついに、最後の工程に入る。
ここまではレシピ通り。極めてうまくいっている。
ビーカーを傾け、中の液体を垂らしていく。
「どぼっどぼっどぼっどぼっ」
そしてついに、完成した。
「こころ」を肉眼で見たのは、人類で彼が最初であろう。
ただ、ここでもベネヒルは喜ばない。
いや、正確には喜ぶ心がないのだ。
失ってしまっていたのだ。
そう、ベネヒルはその研究に心を奪われてしまっていたのである。
だから、出来上がった「こころ」とは、ベネヒルの心である。
そして、ベネヒルはその日に亡くなった。
死因は2人の仲間と同じ、「心」停止であった。
【作者より】
いかがだったでしょうか。
もちろん、この物語はフィクションです。
面白い!趣深い!と感じてくれた方がいるのなら、嬉しい限りです。
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コメントもお待ちしておりまーーす。
天と地のコンパス
「北の扉を開くとそこには天国が、南の扉を開くとそこには地獄が広がっている。
扉を開けたら最後、もう引き返すことはできない。」
魔女サリヌバスはガラス張りの部屋から、下にいる二人の恋人を笑う。
「きゃっきゃっきゃぁー。
さて、選びなさい。あなたたちの運命を。」
少女マリアは、青年カントの左腕を、両手でがっしりとつかむ。
二人の目の前と背後には、黒々しくおおきな扉が立ちはだかっている。
「北はどちらだ」
カントは首をまわして、交互に立ちはだかる扉を見る。
マリアはカントの体に寄りかかっていて、立っているのが精一杯だ。
「分からない。」
カントが言った。その表情は険しかった。同時にたくましくもあった。
「ねぇカント。私のペンダントを開けてみて」
震える声が言う。
カントがマリアのペンダントを開けてみると、それはコンパスだった。
「私、最後の最後で役に立てたかな。」
マリアがカントの顔を見上げる。
これがあれば、どちらが北か分かる。カントはそう思った。
そう思った矢先、ボォオン!という音とともに、ピンクの煙がコンパスから出た。
「許さんぞ。そのような他の知恵を拝借して運命を導くなどといったことは」
サリヌバスは声を荒げて言った。
そう。サリヌバスの魔法によって、そのコンパスはどちらが北を指し、どちらが南を指すかが分からなくされてしまったのだ。
くそぉ。魔女サリヌバス。せっかくマリアがもたらした希望を。
「さぁ。選べ。君たちの運命を」
鼓動が速まる。
マリアはよりいっそう強く、カントをつかむ。
「カント、あなたが決めるのよ」
マリアは強い声で言った。
「あぁ」
カントは右腕をマリアの背中にまわし、マリアを強く抱きしめる。
「なにを見せられてるんだか。これだから人間は」
サリヌバスはたばこをふかしながら言葉を吐き捨てる。
少しの時が経ってから、ついにカントが口を開いた。
「このままでいい」
「なぬ」
思わずサリヌバスはくわえていたたばこを捨てて、身を乗り出した。
「このまま。現実のままでいい。僕らは二分の一にかけられるほど、軽くない。
だったら、今を、100%の今を僕たちは選ぶよ」
透き通った、さわやかな声だ。
「がぬばぁるぅうううう」
サリヌバスの体が透けて無くなっていく。
2つの扉も、無くなっていく。
「そんなぁ。そんなぁ」
魔女サリヌバスは必死に現実にしがみつこうとした。
しかし、それは儚くも消えていった。
扉の向こうは両方とも地獄であった。
取り残されたのは、現実という名の扉を拓いた、二人だけだった。