Koppe’s diary

こっぺが思ったことを書いたり、物語を作ったりするぶろぐです。

ひさびさにブログにあげる内容はやはり武勇伝

ども、こっぺだ!

 

いやぁ、この挨拶をかくのも久しぶりだなぁ。

 

勉強やYouTubeや短歌に力を入れていたため、あまりブログ更新に力を入れられませんでした。

 

これからはたまにあげる程度になると思います。よろぴ

 

今回はタイムラインに書くには自慢げになってしまい、Twitterに書くには長すぎて、短歌にはできない話をします。そうなるとブログがぴったりなんですよね。

 

 

 

いつもは夜にする短歌作りを、その日はなんとなく昼からしていました。

 

僕の部屋は机のとなりに窓があり、その向こうにベランダがあります。

 

「ジジジジ」 ベランダの方から音がするから見てみると、そこには(底には) なんと裏返った蝉が、、尖った部分をうねらせ、音を出していたのです。

 

最初は「なんだ蝉か」くらいに思っていたのですが、凝視していると、ときどきそいつは六本の足をぐねぐね動かすのです。

 

それはまるで人が手を繋ぎWAVEを作るように。

 

まだ目の見えない赤子が手や足を無策に動かすように。

 

作業を続けていると彼の音がときどき私を呼ぶのです。

 

そして目をやると、また例の動きが、

 

その動きを見ていると、だんだん「助けてあげたい」という気持ちが芽生えてくるのです。

 

もう一度、あの空へ。今は地面についてしまっているその羽を。

 

僕は自然と立っていた。

 

そして網戸を開け、その向こうへ。

 

蝉を触るなど、いつもは抵抗の生じる行為も、今は平気だった。

 

それより、「はやく彼を助けてあげたい」という一心だった。

 

ゆっくり、彼の六本の動くそれの中央に人差し指を伸ばす。

 

彼のそれが僕の人差し指を見つけると、がっしり僕の指につかまった。

 

僕は腕を空にかざし、「行くんだ、もう一度」と語りかける。

 

彼は僕に目をくれることはなく、ただ空の方を向いていた。

 

結局彼は飛び立つことはなく、近くにあった木に移動させた。

 

助けることができたという安心と、彼の足が僕にがっしりつかまっているあの感覚は、その日のうちは忘れられなかった。